外国人向けの防災マニュアル!言語の壁を乗り越える避難対策

防災

皆さんこんにちは。今回は、外国人が安全に避難できるようにするための対策と、周囲の日本人ができるサポートについて解説していきます。

日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。よって、避難は命を守るために、大切な行動となってきます。

しかし、外国人にとっては、言語の壁や文化の違いが避難の妨げになることがあります。

「防災情報が日本語でしか提供されていない」「避難所のルールが分からない」「どこに避難すればいいのか知らない」など、災害時に外国人が直面する課題は多岐にわたります。

課題を解決するための一つの選択肢として、一緒に学んでいきましょう。


1. 外国人が災害時に直面する課題

(1) 言葉が分からない

✔ 避難所の案内や防災情報が日本語のみで提供されていることが多い
✔ 防災アナウンスや緊急速報が聞き取れず、避難のタイミングが遅れる

(2) 避難ルールや文化の違い

✔ 避難所でのルール(ゴミの分別、プライバシー管理など)を知らない
✔ 日本の防災意識や「自助・共助」の考え方に馴染みがない

(3) 適切な情報にアクセスできない

✔ インターネットが使えない場合、どの情報が信頼できるか判断できない
✔ 「避難所にペットは連れていける?」「食べられるものはある?」などの不安を解消できない

これらを解決するために、事前の準備適切な情報収集が重要です。


2. 外国人ができる防災対策

(1) 多言語対応の防災アプリを活用する

日本では、外国人向けの防災アプリが提供されています。スマートフォンにダウンロードしておけば、災害発生時に素早く情報を得ることができます。

「Safety tips」(観光庁):多言語対応の災害情報アプリ(英語、中国語、韓国語など)
「NHK WORLD-JAPAN」:NHKが提供する外国人向けのニュース・防災情報
「Yahoo!防災速報」:地域の警報や避難情報をプッシュ通知で受け取れる

これらのアプリをあらかじめインストールし、通知をオンにしておくことをお勧めします。

(2) 避難所や防災拠点を事前に確認する

自宅や職場の近くにある避難所をGoogleマップでチェック
市役所や自治体のホームページで外国人向け防災情報を確認
防災ハンドブックを入手し、必要な情報を整理

【参考】自治体によっては、多言語対応の防災マニュアルを提供しているので、事前にダウンロードしておくと安心です。自治体の防災サービスに関する記事はこちら。

(3) 非常持ち出し袋を準備する

パスポートや在留カードのコピー(身分証明として必要)
翻訳アプリが入ったスマートフォンとモバイルバッテリー
アレルギー対応の食料や必要な医薬品(避難所では入手しづらい)

特に、食事や医療に関する情報は、日本語や英語でメモしておくと安心です。


3. 日本人ができるサポート

日本人が外国人を支援するために、意識すべきポイントを紹介します。

(1) シンプルな日本語やジェスチャーを使う

「大丈夫ですか?」「いっしょに いきましょう」など、短くて簡単な日本語を使う
身振り手振りで伝えたり、筆談を活用する

外国人は「漢字が読めない」「日本語が速すぎて聞き取れない」と感じることが多いので、ゆっくり話すことも大切です。実は、日本で外国人に一番通じる言語を聞くと、「ゆっくりでシンプルな日本語」とも言われるほどです。

(2) 多言語ツールを活用する

スマートフォンの翻訳アプリ(Google翻訳、VoiceTra)を使う
自治体の防災パンフレット(英語・中国語など)を紹介する
指差し会話シートを準備し、意思疎通を助ける

特に、避難所では「食べられるもの」「体調不良の有無」などを伝えられるようにすることが重要です。

(3) 防災訓練に外国人を参加させる

地域の防災訓練に外国人を招き、一緒に避難行動を体験する
自治体や職場で多言語の防災マニュアルを配布する

事前に訓練を行うことで、「どこに行けばいいのか」「どうやって助けを求めるのか」を理解してもらうことができます。


4. 外国人向けの防災環境を整えるには?

自治体や企業は、多文化共生の視点から防災環境を整える必要があります。

(1) 多言語の避難情報を提供する

ピクトグラム(シンプルな絵文字)を使用し、読めなくても分かる記号で案内する
避難所や公的機関に多言語対応の案内板を設置する
ウェブサイトやSNSで英語・中国語・韓国語などの防災情報を発信する

【例】東京都では、英語・中国語・韓国語対応の防災情報サイトを運営しています。

(2) 避難所のルールを事前に共有する

ゴミの分別や食事のルールを図解で示す
文化の違いを考慮し、外国人が安心して避難できる環境を整える

文化の違いによるトラブルを防ぐため、誰もが理解しやすい形で情報を提供することが重要です。


まとめ

いかがでしたか。
外国人が災害時に安全に避難するためには、事前の準備適切な情報提供が不可欠です。

防災アプリを活用し、リアルタイムの情報を得る
避難所の場所やルールを事前に確認する
非常持ち出し袋を準備し、必要なものを揃えておく
日本人は簡単な日本語や翻訳アプリを使い、サポートする

災害時に言葉の壁が原因で命を落とすことがないよう、日本に住むすべての人が安心して避難できる環境づくりを進めることが大切です。

今日からできることを行い多くの人が助かるよう、防災対策を強化していきましょう

今回もありがとうございました。

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