皆さんこんにちは。今回は避難時の徒歩移動に備えた体力づくりと、実際のシミュレーション訓練の重要性について解説します。
災害時、交通機関が停止したり、道路が寸断されたりすると、歩いて避難することが必要になります。特に都市部では、帰宅困難者となり、長距離を歩いて帰らなければならない状況も想定されます。
しかし、日頃から運動習慣のない人にとって、長時間の歩行は大きな負担になりますよね。
疲労や脱水、足の痛みなどによって移動が困難になれば、避難の遅れが命に関わることもありますので、今回の記事を読んで、「今から」トレーニングを始めてみましょう。
1 災害時の徒歩避難で想定される課題
(1) 避難距離と移動時間
災害発生時には、自宅や避難所まで長距離を移動する必要が出てきます。例えば、都心部での帰宅困難者の場合、10km以上を歩く可能性があります。
- 歩いた場合の時間の目安
- 5kmの移動:1時間~1時間半程度
- 10kmの移動:2時間~3時間程度
- 20kmの移動:4時間~6時間程度
普段歩き慣れていない人にとって、5km以上の距離を歩くのは想像以上に大変です。特に、荷物を持った状態や、夜間の移動では体力の消耗が激しくなります。
(2) 長時間歩行のリスク
✔ 足のマメや靴擦れ(不適切な靴によるトラブル)
✔ 脱水症状や低血糖(長時間の運動によるエネルギー消費)
✔ 転倒や捻挫の危険(瓦礫や段差の多い道)
✔ 筋肉疲労による歩行困難(特に普段運動不足の人)
長距離を歩くことを想定し、事前に準備と訓練をしておくことが大切です。
2 徒歩避難に備えた体力づくり
(1) 日常的にウォーキングを取り入れる
まずは普段から歩く習慣をつけることが基本です。
✔ エレベーターではなく階段を使う
✔ 短い距離なら車を使わずに歩く
✔ 週に3回以上、30分以上のウォーキングを行う
ウォーキングは足腰の強化と心肺機能の向上に役立ちます。続けることがポイントです。
(2) 下半身の筋力トレーニング
避難時は坂道や階段の昇り降りが必要になることもあります。以下のトレーニングを取り入れることで、足腰を強くし、長時間歩く体力をつけることができます。
✔ スクワット(下半身の筋力を強化)
✔ カーフレイズ(かかと上げ運動)(ふくらはぎを鍛え、足の疲れを軽減)
✔ 片足立ちトレーニング(バランス力を高め、転倒防止)
(3) 持久力を高める運動
徒歩避難では心肺機能を高めることも重要です。ウォーキングだけでなく、以下の運動を組み合わせることで、持久力を強化できます。
✔ ジョギング(週2~3回、20分程度の軽いランニング)
✔ 階段の上り下り(エレベーターを使わずに負荷をかける)
✔ 踏み台昇降運動(屋内でも簡単にできる有酸素運動)
体力に自信のない人は、まずは軽い運動から始めましょう。
3 避難シミュレーションの重要性
(1) 避難ルートの確認
実際に避難するとき、どのルートを通るのが安全なのかを事前に確認することが重要です。
✔ 最短ルートだけでなく、複数の避難ルートを把握する
✔ 夜間や雨天時の移動を想定して歩いてみる
✔ 避難途中のコンビニ、公園、公衆トイレの場所をチェック
避難経路を事前に確認しておくことで、いざという時に焦らず行動できるようになります。
(2) 実際に荷物を持って歩いてみる
✔ 防災リュックを背負って5km以上歩く訓練をする
✔ 荷物の重さを確認し、必要最小限のものを取捨選択する
✔ 水や非常食を持ち、長時間の移動に備える
防災リュックの重さは5~7kg程度が適切です。重すぎると移動が困難になるため、必要なものを厳選しましょう。
(3) 非常時の靴と服装をチェックする
✔ スニーカーや運動靴を職場や車に備えておく
✔ 歩きやすい服装で避難する(スーツやヒールは避ける)
✔ 防寒具やレインコートも準備
特に、普段ヒールを履く人は職場や通勤カバンにスニーカーを常備すると安心です。
4 体力づくりとシミュレーションの実践方法
✔ 1ヶ月に1回は避難ルートを歩いて確認
✔ 防災リュックを背負い、5km以上歩く訓練をする
✔ ウォーキング+筋力トレーニングを週3回行う
✔ 家族と避難時の行動を話し合い、シミュレーションを共有する
まとめ
いかがでしたか。
長時間の徒歩避難は、想像以上に体力を消耗します。事前の備えが、生存率を左右する可能性があるため、普段からの体力づくりと避難シミュレーションは重要ですよね。
✔ ウォーキングや筋トレで足腰を強化する
✔ 避難ルートを事前に確認し、定期的に歩いてみる
✔ 防災リュックの重さを調整し、実際に背負って移動する
✔ 靴や服装を確認し、動きやすいものを準備する
いざという時に冷静に避難できる体力と準備をしておきましょう。
今回もありがとうございました。
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