皆さんこんにちは。今回は心臓マッサージ(以下、胸骨圧迫)の方法について、応急手当指導員の資格を持っている管理人が解説していきます。
運転免許証を持っている方は絶対に勉強したことがあると思います。
もし、講習が近く開催されるという方や、昔に内容を覚えて改正内容を知りたい方に分かりやすい内容にしていきますので、よろしくお願いします。
1 救命講習とは
まずは救命講習とは、心肺蘇生やAEDの取り扱いなどの救命手当を身につけ、修了証を受け取るための講習です。
ここでは講習の種類ごとに応急手当を身に付けて頂き、人の命を救う救命率を上げに繋げる講習です。
以下が主な種類となります。
なお、詳しい内容はお住まいの消防署にお問い合わせください。
- 普通救命講習Ⅰ:心肺蘇生法(主に成人を対象)、AEDの使用方法、異物除去、止血法(時間180分)
- 普通救命講習Ⅱ:心肺蘇生法、AEDの使用方法、異物除去、止血法、実技・筆記試験等(240分)
- 普通救命講習Ⅲ:心肺蘇生法(主に小児、乳幼児等)、AEDの使用方法、異物除去、止血法(180分)
- 上級救命講習:心肺蘇生法(全年齢区分を対象)、止血法、ケガの手当て、搬送法など(480分)
- 救命入門コース:胸骨圧迫、AEDの使用方法(90分)
では次から実際に応急手当の流れを確認していきましょう。
2 周囲の状況の確認
まず、倒れている人に近づく前に、その周りが安全かを確認してください。
自分自身の安全が確保されて初めて、人を助けることができます。
車の往来が激しかったり、感電の危険があったりするなど、人が倒れている場所というのは、周囲の状況が異常であるからという可能性があります。
十分注意しましょう。
3 意識の確認
3回くらい、肩を叩きながら呼びかけます。
最初から強く呼び掛けるのではなく、
最初は優しく、徐々に強くを心がけてください。
また、突然相手が起き上がることも考慮して、相手の頭には近づかないようにしましょう。
身体が震えたり、強張っていて、動いているように見えることがあります。
それは、「けいれん」という状態かもしれません。
呼び掛けて、しっかりした反応がある。これを正常な状態というイメージを持っておいてください。
4 119番通報の依頼とAEDの依頼
大声で人が倒れていることを知らせ、救急車とAEDの手配をしましょう。
AEDとは「AEDの説明と使用方法」をご覧ください。
119番通報とは、電話で119と入力することです。最寄りの消防署(通信指令センター等)へ繋がります。
実際に人が近くに来れば、具体的に名指しして119番通報とAEDを近くにあれば持ってくるよう依頼します。
人がいなければ、自分で119番通報を行い、指示に従います。
また、119番通報の際はスピーカー等の機能を使用すれば、指示を受けながら手技をすることができますので、覚えておいてください。
5 呼吸の確認
倒れている人のお腹と胸の上がり下がりを見て呼吸状態を確認します。
時間としては、10秒以内です。
判断できない場合等、普段と違う呼吸状態の場合は呼吸なし。と判断しましょう。
その際、死戦期呼吸という状態になっている場合があります。魚のように、口をパクパクしていたりする状態です。
これは正常な呼吸ではないので、間違えないようにしてください。
正常な呼吸がない場合、次の胸骨圧迫を開始します。
6 胸骨圧迫
ここが一番大切です。
圧迫する場所は、「左右の胸の真ん中の縦長のたいらな骨の下半分」です。目安は胸の真ん中で、かつ、上下の真ん中を圧迫します。この際、衣服を脱がす必要はありません。AEDのパッドを貼る時で結構です。
圧迫する際は、
① 自分の利き手が倒れている方の頭側になるように、
② 倒れている方の胸の横、かつ、圧迫する場所と垂直の位置で膝をつきます。
③ 自分の利き手の付け根を圧迫する場所にあてます。
④ 反対側の手を利き手の上に重ね、利き手の指と指の間を、反対の手の指でしっかり掴みましょう。
⑤ 手を胸から離す事なく、胸が約5cm(乾電池の長い方の長さです)沈むくらいしっかり圧迫します。
⑥ 圧迫のテンポは1分間に100回~120回です。
胸骨圧迫はとても疲れます。近くに人がいれば、1~2分で交代していくのが望ましいです。この際、交代する時間は極力短くしてください。
AEDが到着すれば、胸骨圧迫を続けつつ、電源を入れ、音声に従ってください。詳しくは「AEDの説明と使用方法」をご覧ください。
救急車が到着するまで胸骨圧迫とAEDの使用を続けます。
7 人工呼吸
人工呼吸の手技はありますが、救命講習を受け、人工呼吸する意思があれば実施してください。
今回の記事では解説しません。小児(小さい子供)用の記事を作成した際にご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
手技は自体はとても簡単です。
しっかり予習・復習して実際に人を助けることができるように備えてください。
終わりたいと思います。ありがとうございました。
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